研究推進社会連携機構事務部 野嶋 慶一さん
Q1.私が「関西学院」を選んだ理由
社会人10年の区切りに
社会に奉仕するフェーズへ
金融機関に勤めて10年の区切りに金融人、社会人としての歩みを振り返り、身に付けてきた知識や経験を世の中に還元したいと考えるようになりました。また、産学官連携に関する業務で大学の研究と企業のマッチングに携わり、教育機関の現場力や社会的意義を実感すると同時に、間接的に支える立場のもどかしさを感じていました。研究者や学生が現場でさまざまな研究成果を生み出し、社会実装へと至る。この流れに直接関われる教育機関で働きたいと思い、転職活動を始めました。その中で出会ったのが関西学院のスクールモットー“Mastery for Service”と、「真に豊かな人生を送る」というキーワードです。自分の中にすっと落とし込め、それまでの自分自身が学び吸収してきた段階から社会に奉仕するために自ら鍛える段階へと、人生のフェーズを切り替える決め手となりました。
Q2.これが私の仕事です
教員の研究を知的財産として守り
世に出して社会実装の実現を支援
研究推進社会連携機構事務部では、研究活動の活性化や研究環境の整備、社会発展への寄与などを目的とした業務を担っています。所属する知財管理課は、知的財産や産官学連携全般に関わる活動を推進し、企業との共同研究等の契約手続きをはじめ、そこで発生する研究費や知的財産の管理、リスクマネジメントなどが業務です。例えば教員の日々の研究が発明につながった時にはそれを特許化し知的財産として守りつつ、世に出すことで、社会実装の実現をサポートしています。契約実務や相手方との折衝では前職の経験も生かし、知的財産関係においては部内のコーディネーター・URA(University Research Administrator)や学外の弁理士・弁護士等の専門家とも協働しつつ、学びながら取り組んでいます。
Q3.私が「関西学院」でやりがいや面白さを感じるとき
研究現場を訪ねる楽しさ
研究段階に応じた喜びがある
研究現場に近い現部署では、萌芽期の研究を企業と一緒に育てていく、社会実装の可能性を発表する晴れの場に立ち会うなど、それぞれの研究段階に応じた喜びや誇りを感じています。研究室に伺って最前線の研究に触れ、研究に取り組んでいる学生の姿を見るのも楽しい瞬間です。一方で、本学(教員)をはじめ企業、行政機関など全ての当事者がWin-Winになるよう多方面の利害関係を調整しながら社会に貢献するものをつくり上げることは難しくもあり、同時にやりがいでもあります。2023年春には、関西学院が出資する研究開発型企業の第1号の会社が設立され、今後大学で生まれた成果の実用化を目指していきます。これからが本番ですが、過去に事例のないプロジェクトに携わったことも貴重な経験となりました。
Q4.私生活との両立について
家族と過ごす時間を大切に
日々子どもの成長を実感
幼稚園に通う子どもが2人いて、子どもの成長に合わせて生活スタイルを組み立てたいと思っています。今は家族と過ごす時間を大切にする時期と考え、休日には地元の三田をはじめ兵庫県内の公園を“はしご”することが多いです。滑り台を一人で滑れるようになったとか、砂場で自ら考えて遊べるようになってきたとか、遊具の使い方を見て子どもたちの成長を感じることができます。また平日にも、朝は私が子どもを幼稚園に送り、夕方も早く帰れる日は迎えに行き、急な発熱などの場合は早退することもあります。前職では考えられなかった働き方ができているのは、協力してくださる上司や同僚のおかげと感謝しています。
Q5.今後関西学院の職員として挑戦したいこと
関学で得られた知識や経験を
社会へ還元していく
今の部署で挑戦したいことがいくつかあります。まずはコンプライアンスが厳しく求められる時代ですが、バランスを取りながら研究活動を阻害されることがないような仕組みをつくることです。また、深掘りした研究データを蓄積し、事務側からも能動的に発信して共同研究の規模や件数を増やしていくことにも取り組みたいです。そして海外の企業や大学との共同研究の機会が増えているため、英語での契約の知識や語学力を高める必要性も感じています。 私が関西学院に入職したのは、スクールモットーに惹かれたことが理由のため、今後、部署を異動しても、その場その場にフィットしながら、自分の知識や経験を社会に還元するという初心を実行していきたいと思います。
「関西学院」を目指す皆さんへメッセージ
総合学園である関西学院では、職員の役割や仕事は多岐にわたります。学校職員としてのルーティン業務以外に、自由度と責任が大きい業務も多く、それに対し自分で考えて決断し力を発揮できる人が活躍できると感じています。スクールモットーや、職員として持つべき価値観や働き方の方針を職員自身で定めた「VALUES & ATTITUDES」で目標が示されていますので、そこに向かって今はどうあるべきか、どのようにステップを踏んでいくのかと自分なりのロードマップを描けることが肝要です。私は関西学院の卒業生ではありませんが、すんなりと馴染むことができたのは職員同士助け合い支え合う文化、異なる立場を許容し受け入れる懐の深さがあるからだと思います。私同様、熟考の末に関西学院を志望した皆さんとは、目標や背景に通じるものがあるのかもしれません。そのような方々と同じ時間と場所を共有しながら、関西学院のために一緒に働けることを楽しみにしています。
※各ページの掲載情報は取材時のものです。