2025.06.24.
被爆80年記念 被爆者 近藤紘子氏による講演会を開催
関西学院は、被爆80年を記念し、6月18日に被爆者 近藤紘子氏による講演会「Peacemakers -have peace in your heart-(平和をつくりだす人たち ~心の中に平和を~)」を西宮上ケ原キャンパスで開催しました。
本学院は世界市民の育成を使命の一つとしており、学生が国内外問わず唯一の被爆国出身者として世界に平和を発信できるようになってほしいという思い、また、海外からの留学生にも届くメッセージを発信したいという思いから、今回の講演会は英語を使用して行いました。日本人学生はもちろんのこと、留学生、教職員、一般の方々ら128名が参加しました。
1945年8月6日、生後8か月で爆心地から1.1kmの牧師館で被爆した近藤氏。講演会では、近藤氏が広島で生活するなかで出会った被爆者たちの姿(被爆により顔・体にケロイドができ原爆乙女と呼ばれた女性たち、原爆で両親を亡くした原爆孤児たち)など、当時の状況を話しました。また、John Hersey著「Hiroshima」の中で描かれている父・谷本清氏(関西学院神学部卒業、被爆当時は広島流川教会の牧師であった)の姿を紹介したり、アメリカのテレビ番組「This is your life」に出演し原爆を投下したB29の副操縦士に対面したことやそれによる心の変化など様々なエピソードをとおして、平和の大切さを訴えかけました。
質疑応答では、参加者から「若い世代が『平和を作る人(peacemaker)』になるためのアドバイスはありますか」などの質問が寄せられ、近藤氏は自身の経験談をとおしてアドバイスを行いました。
今回の講演会は、1945年の原爆投下から80年となる今年、被爆80年を記念する特別企画の一環として開催しました。本企画ではこのほか、「ヒロシマ・ナガサキ原爆写真展」、「学生による広島平和記念公園でのボランティア活動等」を実施し、その後、中道院長らが松井一實・広島市長を訪問し活動報告を行います。