2025.01.21.
阪神・淡路大震災30周年記念礼拝を開催
2025年1月12日(日)に阪神・淡路大震災30周年を記念する礼拝を開催しました。 本礼拝は、1月11日(土)・12日(日)に開催された関西学院大学災害復興制度研究所主催2025年復興・減災フォーラム「阪神・淡路大震災30年、問い直そう-私たちの被災者責任・これからの被災地責任」に連携する形で企画されたものです。
礼拝では、中道基夫院長が説教として聖書のイザヤ書42章3節の言葉「傷ついた葦を折らず、くすぶる灯心の火を消さず」を引用して、これから起こりうる震災を前にして、傷つかない社会や傷ついても早く癒やされる社会ではなく、傷ついても生きていくことのできる社会や傷について語る時と場、それに共感してくれる人との交わりを創っていくことの重要性について語りました。そして、阪神・淡路大震災から30年を経ても、その中で経験した癒しの物語を語り続けていこうと呼びかけました。
その後、関西学院中学部生・高等部生が震災への思いを語りました。 中学部生は、自分が未来に向けて何ができるかを考え、地震について知ろうと父親に阪神・淡路大震災での被災体験の聞き取りを行ったことや2018年の大阪府北部地震で自分が体験したこと、2024年1月に発生した能登半島地震の復興のために募金活動を行ったことなどを話しました。その上で、いつ起こるかわからない地震や津波などの災害に備えて、スマートフォンに自分の声を登録し、災害時に助けが必要な際にずっと鳴らし続ける機能を搭載したアプリを開発したらよいのではないか、という提案をしました。
高等部生は、ボランティア委員会のメンバーとして2024年8月に参加した、2 泊3 日での能登半島地震の被災地訪問を通して学んだことについて語りました。その訪問の中で、解体などの力仕事は非力な高校生の自分たちには難しく、できることは限られているという現実を突きつけられ悩んだことを打ち明けました。それでも「君達は充分役に立っている」「被災者に寄り添い、その心に笑顔や力を与える様な、若く無邪気な高校生だからこそできることを行ってほしい」という言葉をかけられ、自信を持つことができたことを話しました。最後に、自分にできることは能登で学んだことを、特に若い世代の人に伝えることであり、これからも積極的にボランティア活動を続けたいと締めくくりました。
礼拝は、関西学院宗教総主事である打樋啓史教授による司式、竹佐古真希学院オルガニストによるオルガン演奏より執り行われました。平和への祈りに包まれた礼拝となりました。