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関西学院事典(増補改訂版)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]

高中部礼拝堂

1989年、関西学院創立100周年記念事業の一つとして建設された礼拝堂。
同じく100周年記念事業として建設された高等部校舎(現、高等部棟)の東隣りに位置し、高等部校舎とつながった建物となっている。
89年以前の高等部校舎の北側、現中学部グラウンドにあった平屋建ての900名収容の講堂が前身であり、高等部移転と同時に高中部礼拝堂として生まれ変わった。

 ファサードのデザインは、大きな壁面をバロックスター、アラベスク模様に加えて、擬石で正円アーチを施すなど、礼拝堂にふさわしい風格と謙虚さを醸し出している。
前面奥をアーチ型にステンドグラスで飾った礼拝堂は、高中部のキリスト教主義教育を支えるシンボル的な存在である。

 会衆席の床は緩やかに傾斜がつけられており、講壇で語る者と会衆とが一体感を持てるように配慮されている。
また、多目的ホールとして使えるように、前面はプロセミアム・ステージの形になっており、サスペンションライト、ボーダーライト、ホリゾントライト、ホリゾント幕などの照明設備および16入力12出力のミキサーをはじめとする音響設備が設置されている。

 平常は、高等部・中学部それぞれの礼拝、式典、日常行事に使用されている。
また、学院や大学の式典、講演会などにも使用され、1995年の阪神・淡路大震災後、被災者を元気づけるジャズコンサートの会場になった。
99年には、ノーベル賞受賞者の大江健三郎、アマーティア・センを囲むシンポジウムの会場にもなった。

 収容能力は1階席968席、2階席238席。
1989年7月竣工。
鉄骨鉄筋コンクリート造り、延べ床面積2,172.33㎡(高等部校舎部分含まず)、設計は日本設計、施工は竹中工務店。

【参照】Ⅱ 466, 486

高中部礼拝堂

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