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関西学院事典(増補改訂版)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]

関西学院史

 125年の歴史の中で関西学院は『開校四十年記念 関西学院史』(1929.9)、『関西学院五十年史』(1940.6)、『関西学院六十年史』(1949.10)、『関西学院七十年史』(1959.10)、『関西学院の100年』(1989.11)、『関西学院百年史』(1994.3-98.3)、111周年記念に『関西学院事典』(2001)を刊行した。

 『開校四十年記念 関西学院史』は、委員長神崎驥一が「緒言」を、C.J.L.ベーツが「プロローグ」を執筆した。
編纂委員の中心は「跋」を書いた村上謙介であり、原則として時系列に並べ事項別に執筆し、第1・2章は「種々の逸話めきたるもの」を採録し、学院の上ケ原移転までを記述している。
付録に年表、旧教職員表、現教職員、卒業生名簿が載せられている。
A5判、口絵24ページ、本文228ページ、付表69ページ。

 『関西学院五十年史』は、神崎驥一50周年記念事業委員長のもとで編纂された。
武藤誠が中心となり、学院の発展の姿を学院全体の立場に立って明らかにすることに重点を置き、各学部の成立過程を明らかにするため資料の蒐集と記述の正確さを期し、誤聞、誤伝、想像、推測などに煩累を蒙らないようにすること、また、一切の事実には、細大となく必ず証拠を求めて執筆された。
付録には年譜、現任教職員一覧、卒業者員数表が載せられている。
A5判、口絵・図版25ページ、本文384ページ、図表1枚。

 『関西学院六十年史』は、戦後公刊された最初の年史である。
上記既刊書との重複を避けることを基本方針とし、50周年以降最近10年の記事を主として書かれた。
編集委員長は序文を書いた寿岳文章で、武藤誠が中心となって執筆された。
第1編50周年以前、第2編50周年以降、第3編学部小史、第4編文化志、第5編回顧録からなり、付録には年譜、財団法人関西学院役員、現任教職員一覧、教職員及学生員数表、卒業生員数表が載せられている。
A5判、口絵1ページ、本文316ページ、英文15ページ。

 『関西学院七十年史』は学院創立70年と大学開設25年をも祝って公刊されたもの。
編集委員長は堀経夫で監修にあたり、大道安次郎、武藤誠、高橋信彦が中心となって執筆された。
その方針は、大学に重点を置いた学院史とすること、統計資料を豊富に用いて学院の過去および現在の姿を具体的に明らかにすること、回顧手記をできるだけ多くの関係者に執筆してもらうこと、旧教職員名簿をつくることであった。
第1部学院70年の歩み、第2部大学の25年、第3部高等専門教育の沿革、第4部高等部・中学部、第5部学生会小史、第6部附属施設と諸団体、第7部回顧録のほか、第8部は付録で、諸規程、学校法人関西学院役員名簿、現教職員名簿、旧教職員名簿、関西学院70年史年譜、原田の森旧校地鳥瞰図、上ケ原校地鳥瞰図、学生・生徒在籍者数表、卒業生数表が載せられている。
A5判、口絵8ページ、本文701ページ。

 『関西学院の100年』は、小林信雄を編集委員長に柚木学、山内一郎らの委員によって執筆された図録で、各委員が各種の新旧資料を参照して執筆した後、全体で活発な討論と検討を繰り返して書かれた略史である。
これは先人たちが、いつの時代においても、またいかなる苦難のときにあっても、建学の精神と「マスタリー・フォア・サービス」の理念を見失うことなく継承し、それの完成に向けて努力したことを忘れてはならないとの思いから、100年の歴史を8章に分けて写真・資料を中心にして編集されたものである。
A4判、本文208ページ。

 『関西学院百年史』は資料編2巻、通史編2巻からなるもので、柚木学を委員長に15名の編集委員、編集スタッフ延べ13名によって公刊された。
その基本方針は一私立学校の歴史という枠だけで考えるのではなく、日本近現代史、教育史、教育行政史との関連を重視し、建学の精神を考察し、キリスト教主義学校としての学院の歴史像を組み立て、関西学院の教育・研究がこれまで果たしてきた役割を再認識するとともに、どうすれば将来への展望を明確にする手がかりとなる提言や問題提起ができるかを模索するものであった。
この百年史で学院史上初めて資料編が編纂された。
A5判、合計2,792ページ(資料編Ⅰ654ページ、資料編Ⅱ746ページ、通史編Ⅰ654ページ、通史編Ⅱ738ページ)、資料419点、写真230点。
なお、通史編の索引が別冊『関西学院百年史 通史編 索引』(1999)として刊行された。

 『関西学院事典』は、創立111周年記念(2000)を記念して編集された。
人物項目140項、事項項目364項からなり、「『関学』学」の授業の参考書としても利用されてきた。
A5判、443ページ。

 このほか各学部史としては、『関西学院高等商業学部二十年史』(1931)、『文学部回顧』(1931)、『文学部創立回顧』(1934)、『関西学院大学理学部20年史』(1981)、『関西学院大学経済学部五十年史』(1984)、『関西学院高中部百年史』(1989)、『関西学院大学文学部60年史』(1994)、『関西学院大学社会学部三十年史』(1995)、『関西学院大学産業研究所六十年の回顧と展望』(1995)、『関西学院新制中学部の50年』(1997)、『関西学院大学法学部五十年史』(2000)、『関西学院商学部五十年誌』(2002)、『関西学院大学神学部五十年史』資料編(2003)、『関西学院大学経済学部七十年史』(2005)、『関西学院社会学部の50年:写真と回想で綴る半世紀の歩み』(2011)、『関西学院大学産業研究所75年の歩み』(2011)、『関西学院大学理工学部50年のあゆみ』(2012)、『関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化研究科10周年記念誌』(2012)、『関西学院大学図書館史』(2014)、『世の光たれ!:関西学院高等学部商科開設100周年記念誌』(2014)が発行されている。

【参照】Ⅱ 560【文献】井上琢智「いかにして大学の『建学の精神』を伝えるか―『「関学」学』の位置づけと意義―」『日本大学史紀要』(11)2009

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